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割と真面目だが、ネタもどんとこい
年中白衣の似非研究者
最近欲しいのは奥の手
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【け】2.欠点
「…………終わった」
「お疲れ様です」
期末試験終了日。
結社へ顔を出すなり、椅子に倒れ掛かるように腰を落した詩人。
そこへ伊織がすかさずお茶を差し入れる。
「……まだ、英語が頭の中で螺旋運動をしています。」
未だに空ろな目のまま、お茶をすする詩人。蛇足であるが、英語の試験は一番最後だったらしい。
「でも、意外です。詩人先輩、英語苦手だったんですね。」
「誰にでも、欠点はあるのです。その欠点を埋めようと努力するか、しないか。
つまりそれはその人間性に関わる事であり、欠点がある事を是とするか否とするか。
不完全である事を良しとしたならば、そこから先には進めない。常に完全を求める。
いや、不完全である事を是として、それ以外の部分を伸ばすのもまた良し。
だが、欠点を見て見ぬ振りをすれば、いつかそのしわ寄せは自分へ。」
何か詩人先輩が難しい事を言ってる。伊織のまいんどぼいす。
「ええと?」
「誰にでも欠点はある。だから頑張りましょう。大体そんな感じのニュアンスで言いました。」
お茶をずずずっと啜りながら。その表情は割りと何時もの通り。漸く復活したらしい。
と、暫くまったりしていたら扉が開いた。
「チィーッス……あん?イオリとウタビトだけか。試験最終日だからかね」
「あ、リズさん。二年生は今日は英語だったんですよね。どうでした?」
「あんなもん、授業聞いて教科書読めば平均点は取れるだろ。」
ぴくっ
「そりゃあ、良い点取りたいなら勉強する必要あるんだろーが、別に俺良い点取りたいわけじゃないし。」
「リズさん、英語得意なんですか?」
「普通だっての。」
ぴくぴくっ
「そーいや、クラスで英語を丸暗記で乗り切ろうとしてた奴がいたな。アレ、無駄なんだがな。」
「……何でですか?」
そろそろ後ろが怖い。
「英単語は暗記でもいいかもしれんが、文の構成とかどうするんよ。暗記で乗り切ろうってのはよほどの阿呆だと思うが。」
ぱきぃん
「ぶちまけられてえかあああぁあああっ!」
「う、詩人先輩落ち着いて!」
「うわっ、何だこいつ」
どっとはらい